「上村松篁・魂の讃歌」写真家・飯島幸永の眼

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飯島幸永氏が撮影した上村松篁先生の写真集
日常とは絵を描いている時であり、その日常を写された写真集です。
上村先生はこう書いてます


飯島はんに写されて
上村松篁

「なんでこんな年寄りを、花も実もない、といいますか、ようこんな年寄りのどこに面白さを見つけられたか知らんけど......」
飯島はんは大変熱心に私を写してこられました、私も少しも写されていることを気にしないで、わがまま勝手に振る舞ってきておりましたのに、こんな美しい写真をたくさんお撮りになって、非常に感心しております」
お陰様で花を見たり、紅葉を見たり、外に出て写生をする機会が多くなってたいへん楽しかったです。ただ雪が撮れなくて惜しいことでしたねえ。
この写真で自分の自然の姿を初めて見せてもらった感じがいたします。また、私の生活全体を良く写しております。これが私の生活のすべてであり、この写真のほかに人生はありません。本当のところ、「自分ながら怖い顔をして絵を描いているんやなあ」と知り、びっくりしております。自分の気がつかないような、自分の風貌を客観視してもらって、たいへん面白いなあ、と思いました。絵描きの日常生活を素直に写し出され、私自身の姿に非常に興味を覚えています。
制作の原動力となっている写生の姿をたくさん撮っていますので、制作の表裏が良く見ることができます。
あとはお客さんがどのようにご覧になるか、たいへん興味があります。